オンライン上の学習コミュニティやSNS、現役学部生たちの手記を紐解くと、テキスト選びによって運命が大きく分かれた生々しい証言が多数寄せられています。
なかでも議論が白熱するのが『マセマ 線形代数』の評価です。定期試験直前の学生からは「講義プリントが呪文にしか見えなかったが、マセマを3周したら過去問が解けるようになり、無事S評価で単位が取れた」「行基本変形のプロセスが全部書かれているので、どこで計算ミスしたか一目でわかる」といった絶賛の声が溢れています。その一方で、大学院進学を目指す理学部生や教員からは「計算マニュアルとしては優秀だが、なぜその定理が成り立つのかという数学的深層に踏み込んでいないため、院試の口頭試問でボロが出た」というシビアな指摘も存在します。
また、指定教科書の定番として半世紀近く君臨する『齋藤正彦 線型代数入門』に関しては、知恵袋や質問サイトで「1ページ目を読み解くのに3時間かかった」「第2章の途中で完全に挫折した」という悲鳴が恒例行事のように投稿されています。しかし、この壁を乗り越えた理工系大学院生の手記では、「他書で計算を覚えた後に読み返すと、すべての概念が有機的につながり鳥肌が立った。最初からこの本を自習書にするのは無謀だが、手元に一生置いておくべき聖典」と評されています。
さらに、MIT(マサチューセッツ工科大学)の名物講義を書籍化した『ギルバート・ストラング』に関しては、社会人エンジニアからの支持が圧倒的です。「空間を回転させ、伸縮させる写像の働きがビジュアルとして脳内に定着した」「特異値分解(SVD)や主成分分析(PCA)の意義が初めて腑に落ちた」と、データ解析実務と直結した感動を語る声が目立ちます。