日本国内で「生成り」の魅力をマス層に浸透させた代表格といえば、無印良品(MUJI)です。同社のベッドカバー、帆布トートバッグ、無漂白コットンパフ、シャツなどは、長年にわたり圧倒的な支持を集めています。
市場の購買データや愛用者の声を分析すると、無印良品の生成り製品が高く評価されている最大の理由は、「日々の生活空間に自然と溶け込むノイズレスな質感」にあります。真っ白な家具やファブリックは部屋の中で主張が強すぎたり、わずかな手垢や汚れが目立ったりしがちですが、生成りは木製家具や観葉植物と調和し、視覚的な疲れを与えません。
一方で、SNSやレビューサイトでは「長期間使っているうちに色が薄くなってきた」「白い服と一緒に洗ったら色移りしたのかと焦った」といった声も散見されます。実は、生成りのコットンは日光(紫外線)を浴び続けることで、原料の色素が自然分解され、徐々に色が抜けて白っぽく変化していく特性があります。これを「劣化」と捉えるか、「育てるエイジング(風合いの経年変化)」として楽しむかが、生成り製品を愛用できるかどうかの分かれ道となっています。