鑑定の現場で最も多くの相談者が戸惑うのが、「自分の線は本当に完全なますかけ線なのか?」という判別の難しさです。特に紛らわしいのが変形ますかけ線と二重感情線の混同です。
掌を横断する太い一本線から、上向きに枝分かれする線(感情線の支線)や下向きに伸びる線(知能線の支線)が出ている状態を変形ますかけ線と呼びます。完全なますかけ線が「妥協なき頑固一徹」であるのに対し、変形ますかけ線は「強烈なこだわりを持ちながらも、他者の意見に耳を傾ける柔軟性」を後天的に獲得したハイブリッド型です。社会生活において周囲との摩擦を回避しつつ、個人の目標も達成できる極めて実用的な手相と評価されます。
また、注意深く観察すべきなのが二重感情線との違いです。二重感情線は、標準的な感情線の上部にもう一本並行して感情線が走る形状であり、頭脳線とは合流していません。これは感情のキャパシティが常人の二倍あることを示し、情熱的で打たれ強く、愛情深い性格を意味します。一方のますかけ線は感情線と頭脳線が物理的に「合体」している状態を指すため、知性と情動が未分化で直結している点が決定的な相違点です。