10月9日をめぐって毎年インターネット上やオフィスで頻発するのが、「今日は祝日だっけ?平日だっけ?」という混乱だ。カレンダーをめぐる認識のズレには、日本の祝日法改正と昭和世代の原体験が深く絡んでいる。
根強い勘違いの元凶となっているのは、1964年の東京オリンピック開会式(10月10日)を記念して制定された旧「体育の日」である。長らく「10月10日=秋晴れの特異日・固定の祝日」として日本人の意識に刻み込まれていたが、2000年に導入されたハッピーマンデー制度により、体育の日は「10月の第2月曜日」へと移動した。さらに2020年からは名称が「スポーツの日」へと変更されている。
ハッピーマンデー制度の規定上、10月第2月曜日は10月8日から10月14日までの間を年によって移動する。そのため、カレンダーの配列によっては10月9日が「スポーツの日(祝日)」となる年(直近では2023年など)もあれば、平日の金曜日や木曜日となる年もある。2026年の場合、10月1日が木曜日のため、第1月曜日は10月5日、第2月曜日は10月12日となる。つまり、2026年10月9日は振替休日でも祝日でもない通常の平日(金曜日)である。
SNS上では「10月9日は体育の日だと思い込んでいて出勤ミスをしかけた」「学校の時間割が祝日仕様と勘違いして大慌てした」といった書き込みが毎年散見される。カレンダーの視覚的配置と固定観念のギャップが生む、秋の風物詩ともいえる事象である。