どれほど配膳の所作が完璧であっても、出されたお茶が渋すぎたり、ぬるすぎたりしては本当の「もてなし」とは言えません。日本茶は湯の温度、茶葉の量、抽出時間によって溶け出すカテキン(渋み成分)とテアニン(旨み成分)のバランスが劇的に変化します。緑茶の淹れ方適温と詳細まとめとして、代表的な茶種ごとの理想的な抽出条件を以下の表にまとめました。
日本茶インストラクター協会の指針等でも解説されている通り、急須から湯呑みへ注ぐ際は「廻し注ぎ(まわしつぎ)」を行います。3つの湯呑みがある場合、「1→2→3」と注いだら、次は「3→2→1」と折り返して少しずつ均等に注ぎ分けます。これにより、すべての器で「お茶の濃度」と「湯量」が均一になります。
最も旨みが凝縮されているのは急須に残った「最後の1滴(ゴールデンドロップ)」です。急須をしっかり傾けて最後の一滴まで注ぎ切ることで、急須内に余分な水分が残らず、2煎目も渋くならずに美味しく提供できます。なお、湯呑みに注ぐ量は「7分目(約70%)」が品格を保つ黄金比率です。なみなみと注ぐと持ち上げた際にこぼれるリスクがあり、少なすぎると歓迎の気持ちが薄い印象を与えてしまいます。