『秒針を噛む』が音楽ファンやプロのミュージシャンからも絶賛される理由は、その極めて高度な音楽的構造にあります。コード進行の土台には、J-POP屈指のキラーコードとして知られる「Just The Two Of Us進行(通称:丸サ進行)」が巧みに応用されています。
切なさと都会的な浮遊感を併せ持つこの進行に、ファンキーで小気味よいギターのカッティングと、うねるようなスラップベースが絡み合います。さらにBメロからサビにかけての転調とテンポのギアチェンジは絶妙で、聴き手を飽きさせる瞬間が1秒たりともありません。
ネット発の宅録的な親しみやすさを持ちながら、サウンドプロダクションは極めてハイレベル。この「エモーショナルな歌謡メロディ」と「最先端のジャズ・ファンク・エレクトロの融合」が、J-POPの構造そのものをアップデートしたと評される所以です。