そもそも、CNタワーが地震によって根元からへし折れるような事態は、建築工学的にも極めて考えにくいシナリオです。1976年に完成したこの塔は、過酷な自然環境に耐え抜くための最先端技術が詰め込まれた世界最高水準の堅牢建築として知られています。
CNタワーの耐震設計における主な特徴は以下の通りです。
・マグニチュード8.5クラスの巨大地震に耐えうる極めて分厚い鉄筋コンクリート基礎構造
・時速400km(風速換算で約110m/s)を超える猛烈な暴風・竜巻にも耐える柔軟な構造設計
・塔の上部には風や地震による横揺れを瞬時に打ち消すための巨大な振り子型チューンドマスダンパー(制震装置)を内蔵
加えて、トロントが位置するオンタリオ州南部は北米プレートの強固な岩盤上にあり、地質学的に大規模なプレート境界型地震が発生するリスクが非常に低い地域です。過去の観測史上でも、トロント周辺で建物を物理的に破壊するような激しい直下型地震は観測されていません。