執筆やタイピングの現場で最も多く発生するトラブルが、「咥えて」と「加えて」の混同です。両者は発音がまったく同じ「くわえて」であるため、PCやスマートフォンの予測変換で意図しない漢字が選択され、誤った意味で送信されてしまうミスが多発しています。
「加えて(くわえて)」は、動詞「加える(足す、付け加える)」の連用形であり、「その上」「さらに」「おまけに」といった意味を持つ接続詞的な役割を果たします。一方で「咥えて(くわえて)」は、前述の通り100%「口に物を挟む」という物理的動作に限定されます。
例えば、ビジネス文書で「前述の条件に咥えて、以下の規約を適用します」と記述してしまうと、「前述の条件を口に挟んで…」という意味不明かつ極めて稚拙な誤用になってしまいます。知的な文章を作成する上では、「プラスする・追加する」意味なら100%「加えて」を選択する習慣を徹底することが不可欠です。