館内を歩いていると、まるで上質な美術館を訪れているかのような錯覚に陥る。昭和期の創業以来、文化人や政財界の重鎮にも愛されてきた歴史の厚みと、モダンな建築デザインが見事に調和しているからだ。クラシカルな温もりのある木素材と、洗練された直線的なシャープさが同居するパブリックスペースは、どこを切り取っても絵になる。
壁面を飾る絵画や絵はがき、彫刻作品の数々は、長年にわたってこの地を愛した芸術家たちとの深い繋がりを物語る。ただ煌びやかな装飾を並べるのではなく、磐梯の自然景観を引き立てる背景として緻密に設計されたインテリアが、滞在する者の心を穏やかに解きほぐしていく。