こうした慢性的な不祥事に対し、各地の労働基準監督署も手をこまねいていたわけではない。複数店舗への定期監督や是正勧告が相次ぎ、労働時間の是正や安全衛生管理体制の見直しが行政指導として命じられてきた。しかし、店舗ごとの「自主的なサービス残業」に頼る運用は、本部の強力なノルマ管理が存在する限り根絶されていない。
過去には『週刊文春』などの週刊誌が、ヤマダ内部の苛烈なパワハラ音声や不当処遇をスクープ報道し、世間に大きな衝撃を与えた。社内メールや会議録の流出によって明示されたのは、成果主義の名のもとに行われるいじめに近い追及構図である。行政の監視の目が強まる中でも、売上至上主義の体質が根深く残っている実態が示されている。