ドライバーの問答無用な誤解として最も根強いのが、「ハザードを焚いておけば警察官に切符を切られない」という都市伝説だ。結論から言えば、非常点滅表示灯(ハザードランプ)の点灯は、停車を駐車に変える魔法の装備でもなければ、違法な駐車を免責する通行手形でも一切ない。警察による取締りにおいて、ハザードの点滅有無は駐車か停車かを判別する法的基準として扱われないのが現実だ。
ここでカギとなるのが、世間で言われる「5分ルール」の真実である。道路交通法上の停車とは、人の乗降のための停止、または「5分を超えない貨物の集配のための停止」などに限られている。つまり、荷物の積み下ろしであっても5分を超過すれば即座に駐車とみなされるのだ。さらに恐ろしいのは、運転者が車から離れていて「すぐに運転できない状態(放置状態)」になっている場合、時間の長短にかかわらず時間計測なしで即座に違法行為として扱われる点にある。
「ちょっと自動販売機で缶コーヒーを買うだけ」「コンビニでタバコを買う数分間」という理由で車を離れた場合、ハザードランプを点滅させていようが、わずか1分であっても法律上は放置駐車となる。うっかり違反や高額な反則金を防ぐためには、この時間基準と「車離れ」のルールを正確に区別することが絶対の条件となる。