SNSや飼い主が集うオンライン掲示板を調査すると、「犬や猫のように膝の上でゴロゴロ喉を鳴らして寝てほしい」「抱っこができないと飼い主として失格なのではないか」という深い劣等感や孤独感を抱えた投稿が数多く見受けられます。理想的なペット像とのギャップに苦しむ飼い主の生の声は切実です。
全国のエキゾチックアニマル診療施設における実態について、都内動物病院で多くの症例を診察してきた獣医師はこう警鐘を鳴らします。
「春先や年末年始などの爪切りシーズンになると、抱っこに失敗して落下したうさぎが救急搬送されてきます。下顎の破折や前歯の脱臼、そして最も深刻なのが脊椎損傷です。飼い主さんは皆さん『まさかこれほど暴れるとは思わなかった』と涙を流されます。うさぎに抱っこを強要するのは、人間で言えば断崖絶壁の上で無理やり宙吊りにされているような恐怖を与えていると理解してほしいのです」
知恵袋やコミュニティ掲示板で定期的に話題となる「抱っこがどうしてもできない個体」に対するアプローチについても、熟練のブリーダーや保護活動家からは「抱っこができなくても全く問題ない」という意見が大勢を占めています。ブラッシングや健康チェックは、床に座った状態で上から優しく撫でながら行う手法や、キャリーケースに自分から入る「クレートトレーニング」で代行できるからです。