「大人になってからでも絶壁頭は改善できるのか」という問いに対する医学的な結論は、骨そのものの変形は不可能だが、外見のシルエットや筋肉の厚みは十分に改善可能というものです。
後頭部が絶壁になる主な原因は、乳幼児期の寝姿勢(向き癖や仰向け寝の継続)によって柔らかい頭蓋骨が圧迫変形したことにあります。乳幼児の頭蓋骨は急速に発達する脳に合わせて骨と骨の間に隙間(大泉門など)が存在しますが、2歳前後で大泉門は閉鎖し、成人期を迎える頃には頭蓋縫合が完全に癒合・骨化します。したがって、成長期を過ぎた大人の骨を徒手療法や外圧で押し込んで形を変えることは解剖学上あり得ません。
しかし、大人になってから「昔より後頭部が平らになった」「絶壁が目立つようになった」と感じるケースが存在します。この現象の背景にあるのが、現代人に急増しているストレートネック(スマホ首)と後頭下筋群の拘縮です。頭部が前方へ突き出る姿勢が定着すると、首後方の筋肉が引き伸ばされて緊張し、後頭部の軟部組織が薄く硬直します。その結果、頭頂部から首すじにかけての自然なアーチが消失し、平坦なラインが際立ってしまうのです。