2015年12月、Zepp Tokyoでのワンマンライブを最後に武藤彩未は突如として活動休止を発表しました。ソロデビューからわずか2年足らず、順風満帆に見えたキャリアの最中での決断は、ファンや関係者に大きな衝撃を与えました。
活動休止の真の理由は、体調不良や人間関係のトラブルではなく、「敷かれたレールの上で歌うことへの違和感」と「本当の自立」を求めた結果でした。当時の本人の手記や復帰後のインタビューによると、幼少期から大人に囲まれて活動してきた中で、自分の足で立ち、自分の言葉で表現する力が不足しているのではないかという強い焦燥感があったと告白しています。
彼女が選んだのは、単身ニュージーランドへの留学でした。誰一人として自分を知る者がいない異国の地で、語学学校に通い、異文化に揉まれながら生活する日々。この充電期間こそが、現在の芯の通ったボーカルスタイルと確固たるセルフプロデュース力の源泉となっています。2018年末にステージへの復帰を果たした際、彼女の歌声には以前にも増して深みと説得力が宿っていました。