かつてジャニーズ事務所に所属し、グループ「KAT-TUN」のメンバーとして一世を風靡した田中聖。当時のJ-POPシーンにおいて、彼の存在は極めて異端であり、同時に絶大なアクセントとなっていた。整然としたアイドル像が主流だった時代に、短髪に鋭い眼光、そして本物志向の高速ラップを叩き込むスタイルは、若者たちを中心に強烈なカルチャーショックを与えたのだった。
グループ内での彼は、単なるラップ担当にとどまらない。自らリリックを手掛け、ストリートの生の空気感をメジャーシーンへ持ち込む架け橋の役割を果たしていた。彼が見せた尖ったアティチュードこそが、KAT-TUNというグループが持っていた攻撃的な格好良さの象徴だったと言っても過言ではない。