死体遺棄罪の法定刑は「3年以下の懲役」と規定されており、罰金刑の規定はありません。裁判においてどのような量刑が下されるかは、犯行態様や他の犯罪との関連性によって大きく左右されます。
単独犯としての死体遺棄罪の刑罰において、初犯であれば懲役1年〜2年・執行猶予3年〜4年の判決が出る傾向が強くなっています。特に「同居の親が病死し、パニックになって放置した」「生活困窮から葬儀を出せなかった」というケースで、反省の態度を示し遺族間での宥恕(許し)がある場合、実刑を免れる判決が下されることが通例です。
しかし、以下のような情状がある場合、初犯であっても実刑判決が下される可能性が高まります。
・死体損壊を伴う場合:遺体を切断したり焼いたりして損壊した事案では、犯行が極めて悪質とみなされ、法定刑の上限である懲役3年の実刑判決が下される例が目立ちます。
・殺人罪等との併合罪:殺害後に遺棄した場合は、刑法45条の併合罪となり、より重い殺人罪の刑期に吸収・加重されます。この場合、懲役刑の上限は30年まで引き上げられ、無期懲役や死刑が選択される重大事案に発展します。
過去の裁判例を見ても、死体遺棄単独の事案と、強盗殺人や保険金殺人の隠蔽工作として行われた事案とでは、量刑の判断基準が明確に分かれています。