インターネット上の相談掲示板やSNSでは、「顔タイプクールカジュアルと診断されたのに、スウェットやTシャツを着ると野暮ったくなる」「王道カジュアルが似合わない」という切実な声が散見されます。この現象の背景を取材すると、「カジュアル」という言葉の解釈のズレに原因があることが判明しました。
クールカジュアルが得意とするのは、いわゆる「ほっこり系ナチュラルカジュアル」や「休日のお父さんのような無個性なスウェット姿」ではありません。直線的でエッジの効いたデザイン、例えばアシンメトリーなヘムライン、クラッシュ加工、ミリタリー要素、構築的なジップ使いといった「スパイスの効いたカジュアル」です。何の変哲もない丸首のコットンTシャツにデニムを合わせただけでは、直線的な顔立ちのスタイリッシュさが引き出されず、単に「手抜きした少年」に見えてしまうリスクがあります。
現場で多くのアドバイスを手がけるスタイリストは次のように指摘します。「クールカジュアルの魅力を生かすのは、引き算ではなく『シャープな足し算』です。首元にシルバーのチェーンを重ねる、レザーのサコッシュを投入する、あるいは直線的なVネックやスクエアネックを選ぶだけで、見違えるように洗練された印象に変わります」。「カジュアルが似合わない」と感じている人は、単にスタイリングの「辛さの度合い」が足りていない可能性が高いのです。