M-1で優勝したコンビのその後は、かつてのように「全員がテレビの冠番組を持つ」という単一の成功モデルではなくなっています。各コンビのスタンスと市場ニーズにより、明確なキャリアの分岐が起きています。
1. マスメディアの覇権を握った「テレビMC型」
フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、霜降り明星などは、優勝を機にキー局のバラエティ番組で冠番組を持つ全国区のトップタレントへと登り詰めました。特に霜降り明星は、YouTubeやラジオ、個人活動を含め、ネットとテレビを融合させた現代型タレントのトップランナーとして君臨しています。
2. 漫才のクオリティを追求し続ける「劇場・職人型」
一方で、パンクブーブー、笑い飯、銀シャリ、ミルクボーイらは、テレビの露出を一定に保ちつつも、ルミネtheよしもとやなんばグランド花月などの「劇場の看板」として年間数百ステージに立ち続けています。全国ツアーのチケットは即完売し、漫才師としての確固たる地位と高い収益性を両立させる、芸人にとって理想的なキャリアモデルを築いています。
3. YouTube・配信・カルチャーへ越境する「新世代型」
近年の王者であるマヂカルラブリー、ウエストランド、令和ロマンらは、既存のテレビバラエティの枠組みに囚われません。単独配信ライブ、ラジオポッドキャスト、作家活動、独自興行など、自らのコミュニティを直接マネタイズする手法を確立し、お笑い界のビジネス構造そのものを塗り替えています。