ナスを使ったパスタ作りで最も多い失敗が「仕上がりが重く、油っぽくなってしまう」という現象です。この原因は、ナスの内部構造にあります。ナスは果肉の約90%が水分であり、内部が無数の微細な空気の隙間を持つスポンジ状の組織になっています。何も処理をせずに熱い油へ投入すると、水分が蒸発した隙間に油が一気に吸い込まれ、高カロリーかつ油っこい仕上がりになってしまいます。
ネット上でよく見られる「水にさらしてアク抜きをする」という方法は、実はパスタ調理においては逆効果になるケースが少なくありません。余分な水分を吸ったナスは油ハネの原因になり、加熱時に果肉が水っぽく崩れてしまうためです。プロが推奨するナス下処理油っぽくならない方法には、主に2つのアプローチがあります。
1つ目は、乱切りまたは輪切りにしたナスに重量の約1%の塩を振り、10分間置く「塩浸透圧法」です。浸透圧によって内部の余分な水分がアクとともに外へ排出され、ナスのスポンジ構造が適度に引き締まります。表面に出てきた水分をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ってから焼くことで、油の吸収量を約30〜40%抑制しつつ、果肉のプリッとした食感を残すことができます。
2つ目は、より手軽な「電子レンジ事前加熱法」です。カットしたナスを耐熱ボウルに入れ、オリーブオイル小さじ1程度を全体に薄く絡めてから、ラップをして600Wで約1分30秒加熱します。あらかじめ熱を通して組織をしんなりさせておくことで、フライパンに入れた後の無駄な吸油を完全に防ぐことが可能です。