「スペースが空いているから」と、冷蔵庫の天面に段ボールやトースター、ホットプレートを直接置いてしまうケースが後を絶ちません。しかし、この直置きNG理由には明確な構造的根拠が存在します。
現代の多くの冷蔵庫、とりわけ300Lを超えるファミリー向けモデルは、本体の側面および天面から内部の熱を逃がす「放熱構造」を採用しています。天面に直接モノを密着させて塞いでしまうと、コンプレッサーに過剰な負荷がかかり続け、冷却効率の著しい低下と消費電力量の増大を招きます。最悪の場合、内部基板の加熱による故障や発火トラブルに直結します。
唯一の例外が、単身向けや小型2ドア冷蔵庫(100〜200Lクラス)に多く搭載されている耐熱トップテーブル仕様です。これは天板に耐熱樹脂や鋼板加工が施されており、一般的に耐熱温度100℃前後、耐荷重約30kgまで耐えられる設計となっています。この仕様を備えたモデルに限り、直接電子レンジ置き場として使用することが公式に認められています。
ただし、耐熱トップテーブル仕様であっても、電子レンジの背面や側面に指定された離隔距離(メーカー規定で通常4.5〜10cm程度)を確保しなければ熱がこもり危険です。取扱説明書に「耐熱トップテーブル」の明記がない中・大型機種では、天面から最低でも5cm〜10cm以上の放熱クリアランスを空けることが鉄則です。