本館から渡り廊下を抜けた先にある美術棟には、他校ではまずお目にかかれない異様な集中が満ちている。本庄第一の代名詞ともいえる美術・デザインコースの生徒たちが、大作キャンバスと対峙している風景だ。油絵具の匂い、削られた木炭の粉、そして張り詰めた静寂。ここでは年齢など関係なく、一人の表現者としての覚悟が問われる。
公募展での上位入賞常連という実績は伊達ではない。手取り足取りの指導ではなく、教員が生徒の内なる違和感や衝動をじっくりと引き出すアプローチが定着している。デジタルツール全盛の2026年にあって、あえてキャンバスに肉体をぶつけるようなアナログの格闘を重視する姿勢。それが結果として、美大受験のみならず、激動のクリエイティブ産業全般で通用するタフな思考力を生み出している。