高須氏を語るうえで避けて通れないのが、長年にわたる過酷ながんとの闘いです。2014年に尿路系のがん(膀胱がん・前立腺がんなど)が発見されて以来、高須氏は手術や治療を幾度となく重ねてきました。しかし、病巣は徐々にリンパ節や他臓器へと広がり、2018年には「全身がん」の状態にあることを公表。公の場や自身のSNSで病状を一切隠すことなく、赤裸々に発信し続けています。
がん公表時の特番インタビューや自著において、高須氏は「医師である自分ががんに罹患した以上、これは天から与えられた臨床実験のチャンスだ。死ぬ瞬間まで患者としての自分を医師として観察し、記録を残す」という凄まじい決意を語っています。その言葉通り、先進的な放射線治療、分子標的薬、免疫療法などのあらゆる選択肢を自らの肉体で試し、その経過や副作用、体力の推移を包み隠さず社会に共有してきました。
2026年現在も病状は一進一退を繰り返していますが、高須氏の姿勢は微塵も揺らいでいません。病床から酸素吸入器をつけた姿を投稿した翌日に、笑顔で車椅子から立ち上がりゴルフの練習に励む様子を発信するなど、病気という絶対的な理不尽に対してもユーモアと闘志を失わない姿勢は、同病に苦しむ多くの患者に計り知れない勇気を与えています。