「服を着替えたがらない」「新しい服を投げ捨ててしまう」。こうした現場の深刻な悩みに対し、レポートは心理的なアプローチの重要性を提示している。認知症の利用者にとって、突然目の前に現れた他人に服を脱がされる行為は、恐怖や羞恥心以外の何物でもない。
「今からお出かけしましょう」「お風呂に入ってさっぱりしましょう」といった、着替える「目的」を納得してもらうための声かけが欠かせない。また、お気に入りの色や、着慣れた素材の服を選ぶことで、本人の安心感を引き出す工夫も紹介されている。力ずくの介助は、介護者と利用者の双方に深い爪痕を残すだけなのだ。