田中美佐子と深沢邦之の家族構成は、夫婦と2002年12月に誕生した長女の3人家族です。この長女の誕生に至る道のりは平坦ではありませんでした。
田中は30代後半から過酷な不妊治療に取り組み、心身ともに大きな負荷を背負いながら治療を継続。当時としては珍しかった43歳での高齢出産を乗り越え、待望の第1子を授かりました。深沢も育児に積極的に参加し、幼稚園や学校行事への参加など「良きパパ」として家庭を支え続けました。
しかし、家族の要であった娘が成人を迎え、大学卒業と社会人への巣立ちが見えてきた2020年代前半、夫婦の関係性に構造的な変化が訪れます。臨床心理学で言われる「空の巣症候群(エンプティ・ネスト・シンドローム)」の局面において、親としての共同作業を終えた2人は、「夫と妻」という原点に向き合うこととなりました。娘が立派に自立を果たしたことこそが、皮肉にも2人がお互いを解放し、それぞれの自由な人生へと舵を切る最大の契機となったのです。