政調会長とは?総理への登竜門とされる絶大な権力と党四役の裏側

政調会長とは?総理への登竜門とされる絶大な権力と党四役の裏側

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政調会長が永田町で突出した存在感を放つ最大の理由は、自民党独自の慣習である「与党事前審査制」にあります。

日本の国政において、内閣が国会へ法案を提出する前には、必ず与党の事前審査を通過しなければならないという暗黙の鉄則が存在します。各省庁の官僚がどれほど心血を注いで作成した法案であっても、政調の該当部会を通り、最終的に政調会長のサイン(政調審議会の了承)を得られなければ、内閣総理大臣が出席する閣議に諮ることすら許されません。

当時の閣僚経験者が手記で「大臣室にいる時間よりも、政調会長室の敷居をまたぐ時の方が胃が痛んだ」と振り返る通り、現職の大臣であっても政調会長の意向を無視して政策を前進させることは不可能です。この「法案ストップ権限限(実質的な拒否権)」こそが、政調会長が絶大な権力と呼ばれる所以です。

さらに、歴代の総理大臣の経歴を辿ると、このポストの重みが浮き彫りになります。田中角栄、三木武夫、中曽根康弘、橋本龍太郎、安倍晋三、岸田文雄といった昭和・平成・令和を代表する首相たちは、いずれも政調会長の要職を経験した後にトップへと登り詰めました。政策への精通度、霞が関の官僚を使いこなす統率力、そして党内の族議員たちを納得させる剛腕。この3つを同時に証明できる唯一の登竜門が政調会長ポストなのです。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。