香川県内で多店舗展開を行うチェーン店は、全国的な外食チェーンとは成り立ちが根本から異なります。その多くは、単一の製麺所や名物うどん店が評判を呼び、熱狂的な地元ファンの需要に応える形で店舗網を拡大してきた歴史を持ちます。編集部が2026年の現場稼働状況、麺のコンディション、地元常連客の支持率を多角的に分析して策定した香川うどんチェーン店ランキングの最新番付が以下の顔ぶれです。
堂々の筆頭に挙げられるのが、香川県内を中心に圧倒的な店舗数を誇るこがね製麺所です。同チェーン最大の武器は、「茹で上がりから30分以上経過した麺は客に提供しない」という鉄の品質管理基準にあります。廃棄対象となった麺は店頭で「ご自由にお持ち帰りください」と無料提供される仕組みが定着しており、常に釜立て・茹で立ての強い弾力と艶のある麺が提供されます。さらに、ネギや天かすだけでなく、ワカメまでもが無料でトッピング可能という破格のサービス精神が、現場で働く職人から家族連れまで幅広い支持を集める理由です。
これに匹敵する熱量を誇るのが、セルフうどんのパイオニア的存在であるたも屋セルフうどんです。香川県内のみならず海外や県外へも進出していますが、本店や県内店舗で見せる麺のコシの強さと、黄金色に透き通るイリコ出汁の完成度は群を抜いています。自分で麺をテボ(湯切りザル)に入れて温め、巨大な出汁タンクから注ぐ体験は、讃岐うどんの醍醐味そのものです。
一方、高松の玄関口で揺るぎない地位を築いているのが、JR四国グループが運営するめりけんやです。「駅前立地の利便性重視」という一般的な先入観を覆し、めりけんやの評判を現場で確かめると、角の立ったエッジの鋭い麺と濃厚な伊吹島産イリコ出汁の調和に驚かされます。県外からの出張族だけでなく、近隣のオフィスワーカーが朝7時の開店と同時に押し寄せる光景は日常茶飯事です。
伝統の重みを背負う存在として外せないのが、昭和元年創業の歴史を誇るさぬき麺業です。「手打ちうどんの伝統を絶やさない」という信条のもと、香川県産小麦「さぬきの夢」の普及を牽引し、フルサービス店からセルフ店舗まで多様な業態を展開しています。そして、いまや全国に広がるはなまるうどんも、発祥の地は2000年にオープンした香川県高松市木太町の1号店です。地元香川の過酷な競争環境で鍛え上げられたオペレーションが、全国へと羽ばたいた原点として歴史に刻まれています。