2歳から3歳頃にピークを迎えるイヤイヤ期において、お風呂拒否は極めて典型的な行動の一つです。この時期の子供は自我が急速に芽生え、「自分で決めたい」「思い通りに行動したい」という欲求が強く働きます。親からの「お風呂に入りなさい」という言葉は、子供にとって「自分の自由を奪う一方的な命令」と受け取られてしまうのです。
もう一つの大きな要因は、「集中している遊びの中断」に対する強いストレスです。幼児は目の前の世界に完全に没頭しているため、別の行動へと気持ちを切り替える「認知的柔軟性」がまだ十分に育っていません。大人で言えば、クライマックスを迎えた映画を突然一時停止され、別の作業を命じられるような不快感を覚えています。
さらに、感覚過敏による身体的な不快感も見逃せません。「目や耳に水が入るのが怖い」「シャワーの水圧が痛い」「服を脱いだときの温度差が嫌」など、言葉でうまく説明できない恐怖や違和感が拒絶反応として表れているケースも多々あります。