スマートフォンの型番確認を軽視した結果、どのような実害が発生しているのでしょうか。大手家電量販店のモバイルコーナー販売員や街のスマートフォン修理専門店の技術スタッフに取材を行うと、現場では日常的に次のような悲鳴が上がっています。
「店頭で最も多い返品理由が『ケースの型番間違い』です。『iPhone 15用を買ったつもりが、自分の端末は15 Plusだった』『親のスマホのガラスフィルムを買ったが、世代が違って浮いてしまう』という相談は、週末だけで各店舗数十件にのぼります」(家電量販店シニアスタッフ)
また、中古端末の売買コミュニティや大手質問サイト(Yahoo!知恵袋など)を検証すると、フリマアプリでのトラブルにおいて「出品者が提示した機種名と、実際に届いた端末の型番が異なっていた」という事例が頻発しています。あるユーザーの手記には、次のような切実な告白が残されています。
「『美品のXperia 5』として出品されていた端末を2万8000円で購入したところ、届いた実機のモデル番号は旧型のXperia 1だった。出品者自身も家族から譲り受けた端末で、正式な機種名を把握しないまま出品していたようだ。取引完了ボタンを押す前に型番を照合していなければ、完全に泣き寝入りになるところだった」
このように、悪意の有無にかかわらず「自分の携帯の機種をうろ覚えで思い込んでいる」状態は、金銭的損失や無駄な手戻りを引き起こす直接的な引き金となっています。