そして、この映画の感情的な核を担っているのが、14歳で母となり、やがて居場所を失っていく少女・ひかりを演じた蒔田彩珠だ。あどけなさが残る中学生時代から、生活に疲弊し荒みきった数年後の姿まで、彼女が見せる表情の変化には言葉を失う。
光の射す世界から影の世界へと落ちていく恐怖、そして我が子への断ち切れない愛着。言葉数が少ない役柄でありながら、瞳の奥に宿る孤独と狂気、そしてかすかな希望の揺らめきが、画面を埋め尽くすほどの緊迫感を生み出している。日本映画界に燦然と輝く若手実力派としての存在感を決定づけた熱演だ。