2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』において、俳優の寺島進さんが演じた出浦昌相は、視聴者に強烈なインパクトを与えました。寡黙でありながら昌幸への忠義に厚く、鋭い眼光で敵を屠る姿は「歴代大河でも屈指のハマり役」としてSNSや歴史コミュニティで大きな話題を呼びました。
劇中で描かれた「素破の棟梁」という立ち位置は、単なるフィクションではありません。戦国時代の真田昌幸と素破の関係は極めて組織的でした。戦国大名が運用した諜報組織は、現代でいうインテリジェンス機関と特殊部隊を掛け合わせた高度な軍事ネットワークです。
武田信玄の時代に培われた甲州乱波のノウハウを直接引き継いだ昌相は、敵情視察、流言飛語による心理戦、夜襲や放火工作、さらには暗殺の阻止に至るまで、真田家の領土防衛において決定的な役割を果たしました。上田合戦をはじめとする真田の奇跡的な勝利の裏には、昌相が指揮する素破集団による緻密な情報収集と攪乱作戦が存在していたのです。