月が裏側を隠し続ける理由とは?自転と公転が一致する物理の罠

月が裏側を隠し続ける理由とは?自転と公転が一致する物理の罠

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月が地球に対して常に同じ顔を向け続ける現象は、天文学において「潮汐固定(潮汐ロック)」あるいは「同期自転」と呼ばれる。種明かしをすれば極めてシンプルだ。月が地球の周りを1周公転する時間(約27.32日)と、月自身がその軸の周りを1回転する自転の時間が、完全に一致しているからに他ならない。

生まれたばかりの月は、もっと高速で回転していた。原始地球のすぐ近くを、わずか数時間で自転しながら猛烈なスピードで周回していたと考えられている。しかし、地球の強大な重力は月を真球からわずかに引き延ばし、ラグビーボールのような楕円形に変形させた。この歪みによって生じた重力のブレーキが、何億年もの歳月をかけて月の回転を削り落とし、最終的に地球と同期するポイントで動きを固定させたのだ。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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