ネット上の情報空間には、一番くじに関する数々の都市伝説や誤解が蔓延しています。その最たるものが「コンビニの店員が上位賞を抜き取っている」「ロット買いは法律で禁止されている」といった根拠薄弱な噂です。取材を通じて確認できた流通の舞台裏を明かすと、不正抜き取りはPOSレジの在庫データやメーカー側の納品管理システムによって厳しく監視されており、大手フランチャイズ加盟店がリスクを冒して実行することは構造上困難です。
また、店舗でのロット買い(全買い)についても、法律や規約で一律禁止されているわけではありません。しかし、2026年現在は多くのコンビニ本部や直営店が「一般のお客様への公平な販売機会の提供」を優先し、店舗独自の判断で「お一人様〇回まで」という購入上限を設けるケースが主流です。事前の相談なしに発売日当日に「ここにある分を全部ください」とレジに詰め寄る行為は、店舗オペレーションを麻痺させトラブルを誘発する最大の要因となります。
さらに警戒すべきは、ネット上で推奨される「ラストワン狩り」の心理的罠です。残り枚数を探るために何軒ものコンビニを深夜に徘徊し、ガソリン代と膨大な時間を浪費した挙句、残り20枚(約14,000円分)の段階で「誰かに取られる前に」と焦って全買いしてしまうケースが多発しています。結果として欲しくもない大量の下位賞タオルやラバーチャームを抱え込み、ネット相場以上の金額を支払うという本末転倒な事態に陥るコレクターは少なくありません。