インターネット上の掲示板やSNSでは長年、「LINEニュースを完全に非表示にするトグルスイッチが見当たらない」「なぜニュースを消す設定が『通話』の階層に隠されているのか」といった疑問や不満の声が渦巻いてきました。ネット上のLINEニュース配信停止ネットの反応を検証すると、「誤タップを狙っているとしか思えない」「純粋なメッセンジャーアプリに戻してほしい」という切実な投稿が後を絶ちません。
なぜプラットフォーム側は、ニュースタブの「完全削除」をわかりやすく提供しないのでしょうか。その背景には、プラットフォーム企業が展開するアテンション・エコノミー(関心経済)と広告ビジネスモデルの存在があります。
LINEヤフー社にとって、国内で9,000万人以上の月間アクティブユーザーを抱えるLINEの画面下部タブは、極めて高い広告価値を持つ超一等地のトラフィック導線です。総務省の「情報通信白書」や主要ITメディアの報道データを分析すると、日常的なメッセンジャー利用者をメディアコンテンツへ誘導し、ページビュー(PV)とインプレッション広告収入を最大化させることが、スーパーアプリ戦略の中核であることが浮き彫りになります。
つまり、ユーザーが「タブを完全に消して空欄にする」という選択肢を設けてしまうと、巨大なトラフィックの受け皿が失われてしまいます。そこで用意された妥協策が、「通話機能を多用するユーザー向けの利便性向上」という名目で提供された通話タブへの切り替え機能でした。「消せない」と思い込んでいる利用者の多くは、設定画面の「通知」や「アカウント」の項目ばかりを探してしまい、「通話」の奥に切り替えスイッチが格納されているというUI(ユーザーインターフェース)の設計を見落としているのが実態です。