下野の真価は、決して明るい少年役やギャグキャラクターだけに留まらない。『進撃の巨人』のコニー・スプリンガー役では、理不尽な絶望に呑まれながらも泥臭く生き延びようとする人間の弱さと強さを、震える声で見事に体現した。
さらに『僕のヒーローアカデミア』の荼毘役で見せた冷酷な狂気は、これまでのパブリックイメージを鮮やかに覆した。乾いた笑い声の裏に潜む、底知れない復讐心と情念。近年のダークファンタジーアニメにおいて、彼が演じるキャラクターたちが放つ凄みは、作品全体のドラマに深遠な影を落としている。光が強ければ強いほど、彼が描く影は濃密さを増す。