安全性の不安が解消される一方で、直近の消費者を直撃しているのが価格の緩やかな上昇トレンドだ。ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領率いるブラジル政府は、中国をはじめ中東(ハラール市場)や欧州への農産物輸出拡大を強力に推進しており、世界的なタンパク質需要の奪い合いが激化している。
これに加えて、円安基調の長期化や国際海上運賃の乱高下、飼料用穀物価格の変動が輸入コストを押し上げる。かつてのような「際限のない安売り」は影を潜めつつあるものの、それでも国内産鶏肉の生産コスト上昇と比べれば価格差は依然として歴然としており、日本の家計防衛において主役の座を譲る兆しは見られない。