強面とコミカル、その両極端な振り幅を一気に世に見せつけたのが大ヒット作『今日から俺は!!』だった。開久高校の頭・片桐智司役として放った威圧感は凄まじく、拳ひとつで画面を支配する圧倒的な迫力は今なお語り草となっている。無口で硬派、圧倒的な腕っぷしを誇る不良の美学を体現し、作品の持つ骨太な熱量を一段引き上げた功績は大きい。
だが、彼の真骨頂はその強烈なパブリックイメージを軽やかに裏返した単独主演作『お茶にごす。』で炸裂する。恐ろしい見た目ゆえに周囲から恐れられながらも、平穏な高校生活を求めて茶道部に入部する主人公・船橋雅矢。不良としての狂気的なオーラを保ちつつ、茶筅を握りしめて真剣に茶道と向き合うシュールなギャップを、絶妙な愛おしさへと転換してみせた。
強面の中にピュアな少年の心を宿らせる演技プランは見事で、コメディ俳優としての豊かな才能を満天下に知らしめた記念碑的作品となった。