地上波テレビのアニメ枠において、画面を覆う暗転や謎の光線、不自然な霧による隠蔽処理はおなじみの光景となった。国内外で高まる表現規制の波は、過剰な露出や性的な示唆を与えるカットに対して年々厳しさを増している。しかし、制作者側もただ手をこまねいているわけではない。
あえて規制の限界線を見極め、視覚的なトリックやカメラワークを駆使して魅せる技術は、日本のサブカルチャーが培ってきた独自の文化と言える。画面の隅に一瞬だけ差し込まれる構図や、物理法則を逆手に取った躍動的なカットは、観客の想像力を刺激する高度なグラフィックワークへと昇華された。制作者と規制当局による知恵比べは、アニメの表現表現力そのものを押し広げる原動力にもなっている。