前田投手のキャリアの中で最大の試練と言えば、右肘の手術(トミージョン手術)とその後の長いリハビリ期間だろう。投手にとって腕にメスを入れる決断は、競技人生を揺るがす重大な局面だ。復帰までの道のりは平坦ではなく、精神的にも追い詰められる日々が続いた。
その暗闇の中で、常に一番近くで寄り添い、ポジティブな言葉をかけ続けたのが早穂さんだった。痛みに耐える日々や思うように成果が出ない苛立ちを包み込み、家族としての温かい日常を守り続けたことが、マエケンが再びメジャーの第一線へと舞い戻る強力な原動力となったのは疑いようもない。