1960年代半ば、ミニスカートとカルチャーの爆発に沸く「スウィンギン・ロンドン」の真っ只中で、ジェーン・バーキンはスクリーンに姿を現した。ミケランジェロ・アントニオーニ監督の映画『欲望(Blow-Up)』(1966年)で見せた大胆かつ無邪気な演技は、瞬く間に映画界の注目の的に。しかし、彼女の真の覚醒は、1968年に映画『スローガン』のオーディションのために単身パリへ渡ったことから始まる。
フランス語がほとんど話せないままフランスの映画界に飛び込んだ20代前半の彼女。言葉の壁を軽々と越えてみせたのは、圧倒的な透明感と、既存の価値観に縛られない伸びやかな野生味だった。ロンドン仕込みのストリート感とパリの伝統的なデカダンスが融合した瞬間、伝説的な「フレンチ・シック」の新しい定義が生まれたのだ。