彼女の名が日本映画界に轟いたのは、2010年公開の映画『告白』だった。14歳とは思えぬ冷徹な眼光と儚い存在感で観客の心を鷲掴みにし、彗星のごとく現れた天才としてその名を知らしめた。つづく『桐島、部活やめるってよ』(2012年)では、青春の鬱屈と切なさをリアルに体現。思春期特有の匂い立つような青々しさと美しさは、すでに多くの映画ファンを虜にしていた。
当時から彼女が放っていたのは、単なる「アイドル的な可愛らしさ」ではない。どこか触れてはならないような危うさと、圧倒的な透明感だ。若くして映画賞を総なめにした背景には、役柄の本質を力強く引き寄せる天性の感性があった。