ネット上の口コミやSNSで時折見かけるのが、「共栄堂のカレーは黒くて苦い」「初めて食べたら焦げの味がした」という声です。しかし、このビター感こそが計算し尽くされた共栄堂の真髄であり、最大の個性です。
一般的なカレーのとろみは小麦粉や油脂によるものですが、共栄堂のカレーは小麦粉不使用(グルテンフリー)。20数種類に及ぶ厳選スパイスを、熟練の職人が直火で何時間も丹念に炒め上げます。この限界ギリギリまでスパイスを焙煎(ロースト)する工程によって、ルーは独特の漆黒へと変化し、香ばしい苦味が生まれるのです。
さらに、豚骨や牛骨、香味野菜をベースにじっくり煮出したブイヨンが、スパイスの苦味と融合します。一口目はビターなアタックに驚くものの、噛みしめるほどに肉の旨味と野菜の甘みが口いっぱいに広がり、後口は驚くほど軽やか。スパイスの薬膳効果により、食べ終えた後に胃もたれせず、身体の芯から温まる感覚を覚えるのも大きな特徴です。「苦味=旨味のベース」として昇華された、極めて知的な大人の味わいと言えます。