長編映画の第1作として世に送り出された『映画ドラえもん のび太の恐竜』は、まさにシリーズ全体の原点であり最高峰の感動体験である。生まれたばかりの首長竜・ピー助と過ごした温かな日常。そして迫り来る別れの瞬間。恐竜時代へと送り届ける旅路の中で描かれるのは、少年たちの青臭い友情と覚悟だ。
漫画界の巨匠・藤子・F・不二雄が生み出した骨太な世界観は、決して安易なハッピーエンドに逃げない。過酷な運命を受け入れながら成長するのび太たちの姿は、いつの時代も観客の胸を激しく打つ。制作を担当したシンエイ動画の丁寧な作画演出も相まって、ピー助との別れの場面はアニメ史に残る感動の名シーンとなった。