時計の針を2001年に戻そう。長年グループのギタリストとして活躍した大森隆志の脱退は、当時の邦楽ロック界に激震を走らせた。表向きはソロ活動への専念や音楽的探求の違いと説明されたが、そこには長年バンドという共同体で走り続けてきた者しか解り得ない葛藤があった。
トップを走り続けるモンスターバンドのプレッシャー。自身の求めるブルースやロックのルーツに深く潜りたいという衝動。プロダクションやレーベルの大きな期待を背負う中で、一人のギタリストとして自らの音を問い直す時間は、彼にとって不可避の選択だったと言える。