エアコンを購入する際、多くの人が「14畳の部屋だから14畳用を買う」という選び方をしている。しかし、空調業界の巨頭であるダイキン工業をはじめとする専門家の見解は異なる。現在の畳数表示の規格は、なんと1960年代の木造無断熱住宅を基準に制定されたものであり、現代の建築構造とは大きく乖離しているからだ。
高気密・高断熱化が進んだ現代の住宅において、南向きの広々としたリビングや最上階の部屋、吹き抜け構造を持つ間取りでは、畳数表記通りの機種を選んでしまうと能力不足に陥る場合がある。能力不足の機器は常にフルパワーで回転し続けるため、家電業界の想定を超える高負荷がかかり、電気代が大幅に膨れ上がる。空調設備産業が推進する最新の省エネ計算ツールでは、単なる広さだけでなく、窓の大きさや方位、建物の断熱等級を加味した最適な機種選定が推奨されている。
過小な能力のエアコンを選んで後悔するくらいなら、ワンランク上のインバーター能力を持つ最新機種を選び、短時間で設定温度に到達させて低速運転を維持する方が、年間を通じた電気代の削減につながる。これこそが、買い替え時に損をしないための新常識だ。