宮城県南三陸町。太平洋の入り江が複雑に入り組む志津川湾を眼下に望む高台に、南三陸ホテル観洋は位置している。2011年3月、東日本大震災の津波が押し寄せた際、この館は奇跡的に壊滅を免れた。直後から約600名もの被災者を自主避難所として受け入れ、温かい湯と食料を提供し続けた歴史は、今も語り継がれている。
命を守る砦としての役割を果たした後も、地域復興の拠点として歩みを止めることはなかった。志津川観洋が提供するのは、単なる快適な客室だけではない。傷ついた地域を支え、訪れる人々に復興の歩みを伝える情熱が、館内の随所に息づいている。