『レスラー』での大復活を経て、ビッグプロダクションからのオファーが殺到した。その象徴が、マーベル・スタジオが手掛けた大作『アイアンマン2』への出演だ。悪役ウィップラッシュを演じた彼は、ロシアの刑務所へ赴き、自らタトゥーのデザインや金歯のアイデアを提案するなど並々ならぬ熱量を注ぎ込んだ。
だが、スタジオ側との編集方針を巡る対立は根深く残った。自らが構築した複雑な人間ドラマの深みがカットされたことに激怒し、商業主義に偏重するメジャー映画の姿勢を公然と批判。ハリウッドの巨大システムに決して屈しない異端児の姿勢を、改めて世界に見せつけることとなった。