ネット上の言説には、ブランドの現在地をめぐるいくつかの偏った先入観が見受けられます。ジャーナリスティックな視点から、代表的な2つの誤解を正します。
誤解1:「経営破綻したのだから、もはや昔の名前だけのライセンス屋になっている?」
これは完全な誤りです。破綻直後の再編期にはブランド整理が行われましたが、現在のプレタポルテコレクションは、日本国内の熟練工場によるハイレベルな縫製と、森英恵氏が遺した膨大なアーカイブパターンをベースに厳格なクオリティ管理のもとで作られています。安易なブランドの切り売りではなく、むしろ取扱店舗を厳選し、質の維持に舵を切っています。
誤解2:「シニア世代専用の古めかしいデザインに過ぎない?」
国内のメイン購買層が50代以上であることは事実ですが、世界的な視野で見ると大きな地殻変動が起きています。1960〜80年代の森英恵氏のヴィンテージドレスは、海外のトップスタイリストやハリウッドセレブの間で「東洋が生んだ唯一無二のアートピース」として渇望されており、米国の高級ヴィンテージ市場では1着数十万円から数百万円で取引されるケースも珍しくありません。さらに国内でも、レトロモダンな蝶モチーフのハンカチやヴィンテージスカーフを古着とミックスして楽しむ20代・Z世代の若者が増えており、世代を超えた再解釈が進んでいます。
【プロの結論】ハナエモリを選ぶべき人・慎重になるべき人の判断基準
ブランドの歴史的価値と実態を踏まえた、後悔しないための選択基準を提示します。
- 選んで間違いのない人:
- 格式ある式典、学校行事、同窓会、観劇などで「誰が見ても品格があり失礼のない装い」を求める方。
- 体型の変化をやわらげ、上品で立体的なシルエットを重視したい50代以上の女性。
- 母の日や敬老の日、内祝いなどに、確実に喜ばれる上質なエプロンや生活雑貨を贈りたい方。
- 慎重になるべき(おすすめしにくい)人:
- 最新のストリートトレンドやアヴァンギャルドなモード感を求める若い世代の日常着。
- ファストファッションのような低価格とワンシーズンごとの着捨てを前提とする買い方を好む方。