東海道・山陽新幹線や東北新幹線などの長距離列車を利用する場合も、基本的な持ち込み条件は在来線JRと同様(手回り品料金290円・3辺合計120cm以内・10kg以内)です。ただし、数時間に及ぶ密閉空間での移動となるため、座席選びと車内環境のコントロールが決定的な成否を分けます。
新幹線では、犬の入ったキャリーバッグを「空いている隣の座席」に乗せる行為は、たとえ指定席券を追加購入していたとしても旅客営業規則上禁止されています(1人の乗客が同時に複数の座席を占有することは不可)。したがって、キャリーバッグの配置場所は基本的に「飼い主の足元」または「膝の上」に限定されます。
足元スペースを最大限に確保するための座席選択として、以下の戦略が有効です。
- 各車両の最前列座席(バルクヘッド席):前方に座席のリクライニングが倒れてこないため、足元の空間にゆとりがあり、キャリーバッグを安定して配置しやすい。
- 特大荷物スペースつき座席(最後列座席):座席後ろのスペースは予約者専用の荷物置き場となるため、折りたたんだカートのフレームを収納する際に極めて有用。
- 普通車よりもグリーン車を選択:前後のシートピッチ(座席間隔)が普通車の約1,040mmに対してグリーン車は約1,160mmと広く、足元にハードクレートを置いても飼い主の足回りに十分な余裕が生まれる。
新幹線車内は空調が効いているものの、足元付近は空気の流れが滞りやすく、夏季は熱がこもり、冬季は足元暖房の温風が直接クレートに当たるリスクがあります。直射日光や温風を遮る薄手のブランケットを持参し、バッグ内の温度環境を常にモニタリングする配慮が不可欠です。