プロ野球ファンの熱狂的な好奇心を集めているのが、2012年2月生まれの長男・阿部成真(せいま)さんの動向です。偉大すぎる父を持つ二世アスリートの多くがプレッシャーに苦しむなか、成真さんはその運命を真っ向から受け止め、着実に進化を遂げています。
成真さんの野球人生における最初の大きな節目は、小学生時代に極めて狭き門として知られる「読売ジャイアンツジュニア」のセレクションを自力で突破したことでした。実技テストを正当に勝ち抜き、父と同じ背番号「10」を背負ってグラウンドに立った姿は、野球関係者の間でも大きな話題を集めました。当時から卓越したキャッチング技術と、小学生離れした強いスローイング能力を発揮しており、単なる血筋にとどまらない資質の高さを証明していました。
小学校卒業後、選んだ進路は文武両道の最高峰である早稲田実業学校中等部でした。王貞治氏や荒木大輔氏、清宮幸太郎選手など数々の怪物を輩出してきた名門校の門を叩き、日々泥にまみれながら軟式野球の猛者たちと切磋琢磨しています。
学校関係者や現場視察に訪れたスカウトの間で囁かれる成真さんの実力は、まさに「父譲りの野球IQと現代的な身体能力のハイブリッド」です。低く構えた捕手特有のどっしりとした下半身、巧みなインサイドワーク、そして右打席・左打席を問わずボールの芯を的確に射止める卓越した選球眼とバットコントロールは、同年代の中学生捕手のなかでも屈指の完成度を誇ります。高校球界の頂点を目指す早実高等部への内部進学、そしてその先に見据える甲子園や親子二代でのプロ野球入りに対し、ファンの期待は高まる一方です。