忙しい夕暮れ時には「小房に切り分ける作業すら惜しい」という声も多く聞かれます。そこで選択肢に入るのが、ブロッコリーをヘタごと加熱する「丸ごと加熱」です。しかし、丸ごと加熱と小分け加熱には、それぞれ仕上がりと実用性の面で決定的な違いが存在します。
茎が「固い」と感じる構造的理由と下処理の対策
「ブロッコリーをレンジ加熱すると茎だけがいつも固い」と感じる原因は、加熱不足だけではありません。茎の外周部を取り囲んでいる強靭なスジ(厚い維管束の繊維組織)が原因です。この強固な繊維は、いくらレンジで熱を通しても柔らかくなりにくく、噛み切れない不快感を生み出します。
小分けにする際は、茎の外皮を包丁でやや厚め(1〜2mm程度)に削ぎ落とし、内部の白く柔らかい芯の部分だけを露出させる必要があります。一方、丸ごと加熱する場合は、茎の断面に十字(あるいは深めの深さ数センチ)の切り込みを入れることで、火の通りにくい中心部まで蒸気を引き込み、加熱ムラを劇的に解消できます。